【本革財布と合皮の見分け方】“ここ”を見れば違いがわかる

【本革財布と合皮の見分け方】“ここ”を見れば違いがわかる 革・ レザーの基礎知識

革財布だけでなくレザー製品には「本革」「合皮」の2種類の原皮があります。
どちらも同じ革なのでは?と思われるかもしれませんが、実は素材そのもから耐久性・エイジングの変化など全く別物。

基本的には本革かどうかを見極めるなら、

  • 革表面の質感
  • 断面
  • 曲げた時のシワの様子

などをチェックするといいでしょう。

今回はきちんと本革の財布かどうかを見極めたいあなたに、具体的な本革と合皮の違いや見分け方を解説。
革財布が流行っているイマだからこそ、本物の革を見極められるよう熟知しておきましょう。

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【比較】合皮と本革財布の8つの違い

合皮と本革財布の8つの違いがこちらです。

 本革合皮
素材天然の動物の皮繊維生地に樹脂層をコーティングしたもの
価格高い安い
耐久性丈夫で破けにくい耐久性は低く破けたり剥がれたりする
耐水性弱い強い
重さ重い軽い
寿命メンテナンス次第で約10年約2〜3年
経年変化色合いやツヤなどの変化を楽しめる天然皮ではないので経年変化はない
高級感光沢やシワ感に上品さがある光沢感などに安っぽさが出やすい

そもそもの違いは原材料

本革は牛や馬、豚などの動物の天然の皮を加工して(なめして)作られています。
一方で合皮は、布地に合成樹脂をコーティングして素材表面を「天然皮革」に似せたものです。

つまり本革は100%天然の動物の革で、合皮は本革に似せたモノというわけです。

本革は天然皮革を使っているので高値ですが耐久性が高く高級があり、レザー本来の経年変化を楽しめます。

【見分け方】本革と合皮を見分けるポイント4つ

実際に革財布を購入する際に本革か合皮かを見分けるには、以下の4つのポイントを確認してください。

  • 皮革表面の質感
  • 革を折り曲げた時のシワ感
  • 革の断面
  • 劣化によるひび割れやだ剥がれ

また現在お持ちの革財布やレザー製品が本革かどうかを知ることもできます。

①皮革表面の質感を確認する

本革は動物の皮膚を利用しているので皮革表面を見ると、

  • 毛穴のブツブツ
  • 血筋の跡
  • シボ(しわ)

などが見えます。

【毛穴】
本革財布の表面の毛穴の様子

【血筋の跡】
本革の表面の血筋の跡

【シボ(しわ)】
本革の生地表面のシボ(しわ)の様子

また合皮は合成樹脂でコーティングされているので、表面がツルツルしていて毛穴やレザー独特のざらつきがありません

最近の合皮は本革に似せるために、表面がデコボコした物を出回っています。
そういった商品でも毛穴や血筋までは再現できていませんが、判別が難しいようであれば後述する「シワの様子」「革の断面」をチェックしてみてください。

②革を折り曲げた時のシワの様子

本革は折り曲げても表面の樹脂が浮き上がらない

合皮財布は布地に樹脂をコーティングしているので、折り曲げた際に樹脂が浮き上がるようなシワになります。

「ダウンジャケットなどを折り曲げた時のシワ」のようなイメージ。
布地と樹脂の間に隙間ができて浮き上がっているので、不自然な曲がり方をします。

一方で本革財布は動物の皮なので、人間のように「筋が通ったようなシワ」になります。

本革はコラーゲン繊維が密集して出来上がっているので、折り曲げても浮き上がるようシワになりません。

③革の断面を確認する

本革の断面は1枚革で羽毛だっていることがわかる

本革財布の皮革の断面は、一枚の革だと目視できたり皮革の繊維が毛羽立っています
製品によっては本革でも断面を染色していますが、部分的に毛羽立っている箇所があるはずです。

合皮財布の場合は布と樹脂が見て取れるので、それを隠すためにガッツリ断面に染料が塗られています。

断面が染料で完全に隠れていて、毛穴がない&シワが不自然なら合皮をつかった財布と判断していいでしょう。

本革の裏面はスウェードのように羽毛だっている

また本革財布に使われるレザーは、裏面もこのようにスウェードのように羽毛のような質感が目につきます。
裏面がそのまま露出している革財布は少ないですが、1枚仕立てなどの製品であれば裏の質感も確認してみてください。

④皮革の劣化による変化

ヘルツの2万円台の革財布の経年変化出典:HERZ

すでにお持ちの革財布・製品が本革かどうか見分けるなら、革の劣化具合を確認しましょう。

1番わかりやすいのが擦れ具合で、擦れて中の布地が見えていたら問答無用で合皮確定。
また合皮は樹脂を塗っているだけなので、経年によるひび割れや表面の剥がれも合わせて確認してみてください。

本革も乾燥で保管状態が悪ければひび割れを起こしますが、剥がれるようなひび割れではなく“人の乾燥肌”のような劣化を起こすのでわかりやすいです。

また本革財布は使い込むごとに、革の色味や艶に深みが増していきます
こういったレザーの色や光沢感の変化も合皮素材を見分けるポイントです。

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【メリット・デメリット】本革と合皮の特徴まとめ

《本革財布》高値だが耐久性が高くて丈夫

手に馴染む革財布を愛用し続ける

デメリットメリット
  • 合皮財布よりも値段が高い
  • 雨などの水濡れに弱い
  • 合皮よりも重量感がある
  • 丈夫で破けにくい
  • 手入れ次第では約10年使える
  • 色合いやツヤなどの経年変化を楽しめる
  • 光沢感やシワに上品さがある

本革財布の強みは、合皮よりも丈夫で長く愛用できること。
劣化も合皮のように剥がれたりしないので、レザー本来の自然な経年変化を楽しめます。

エイジングケアをしてあげることで色合いに深みが増し、自然で上品な艶のある革財布に育てられるのも本革の醍醐味。

ただし天然原皮だけあり合皮よりも高価で、水に濡れるとシミになるのが弱みです。

防水対策などの手間はありますが、本革を使い続けて経年変化した財布を持っていれば「こだわりがある大人」の印象を与えられます

《合皮財布》リーズナブルだが耐久性が低く安っぽい

合皮の布地のイメージ

デメリットメリット
  • 耐久性が低く破けやすい
  • 合皮財布の寿命が2〜3年と短い
  • 革の経年変化がない
  • 商品によっては安っぽく見える
  • 本革よりもリーズナブル
  • 耐水性が強く水濡れが気にならない
  • 合皮財布自体が軽い

合皮財布の1番の強みはリーズナブルで手に入れやすいこと。
天然原皮ではないので原価が抑えられ、無理なく購入できます。

水に濡れても本革財布のようにシミになりにくいので、水濡れを気にせず使えます。

ただし耐久性が低く、製品自体の寿命が3年程度しかありません。
また商品によっては光沢感が不自然で安っぽさがでます。

ビジネスマンや女性との食事などに足を運ぶのであれば、合皮財布を持ち歩くのはマイナスの印象を与えかねません

【手入れ方法】本革と合皮でメンテナンスが異なる

革財布をブラシで磨くことで艶が増す

革財布の手入れ方法は、本革か合皮かで異なります。

大きな違いとしては「本革⇒専用オイルやクリームを使う」「合皮⇒濡れタオルなどで拭き取る」といったところ。
本革は基本的に濡れタオルNGですが、合皮はシミになりにくいので濡れタオルで拭き取れます。

以下で素材ごとの手入れ方法を紹介するので、汚れなどが目立ち始めた際は参考にしてください。

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《本革財布》オイルやクリームで手入れする

本革の財布・製品は下記の方法で手入れしてあげましょう。

  1. レザー用ブラシで隙間のゴミやほこりを払う
  2. ミンクオイルまたは乳化性クリームを少しずつ塗り込む
  3. 余計なオイル・クリームを乾いたクロス(布)で拭き取る
  4. 最後にブラッシングでツヤを出す

本革のメンテナンスでポイントなのが、オイルやクリームを塗るときは「米粒程度の少量」を少しずつ塗っていくこと。

いきなり皮革表面に塗れるほどの量を革につけると、ムラができてシミの原因になります。
またオイル・クリームの量が多いとカビが発生しかねないので注意してください。

乾燥でツヤ感が軽減したり、手入れ後のベタつきが気にならなければ「③、④」の工程は省いても大丈夫です。

《合皮財布》塗れタオルで拭き取るだけでOK

合皮財布・製品の手入れ方法が下記の3ステップ。

  1. レザー用ブラシで隙間のゴミやほこりを払う
  2. 固く絞った塗れタオルで表面の汚れを拭き取る
  3. 水気が残っていたら乾拭きする

合皮は塗れタオルで手軽にケアできます

本革はオイルやクリームを塗ることで皮革に栄養を与えひび割れを防げますが、合皮は栄養を与えても劣化でひび割れします。
上記のメンテナンスを頻繁に行ったからといって、製品の耐久性が上がるわけではありません。

艶出しを目的とするならレザー用のオイル・クリームで磨くのもありです。

皮革の特性で革の良し悪しを見分けられる

今回お伝えしたように本革は天然の動物原皮ですが、合皮は本革に似せただけのモノです。

しかし昨今では合皮といえど完成度の高い製品が多く出ています。
当記事で紹介した、

  • 皮革表面の質感
  • 革を折り曲げた時のシワの様子
  • 革の断面の様子
  • 皮革の劣化による変化

といった見分け方を参考に本革と合皮を判別していきましょう。